G-ZRD88RV0FB 2023年の通訳案内士、桜の季節3-4月はインバウンド空前の繁忙期!ツアー過密によるミスや事故、ケガなどを全力で防ぐ - 通訳ガイドのオモテナシ奮闘記 by ばるばら

2023年の通訳案内士、桜の季節3-4月はインバウンド空前の繁忙期!ツアー過密によるミスや事故、ケガなどを全力で防ぐ

通訳ガイド

ついにインバウンドのコロナ明け、2023年初の繁忙期、3月と4月の稼働日はどちらもナント25日!これはやばい。気づいたら大変なことに…。

手帳がピッタリ埋まった3~4月

ツアーとツアーの間に何日空けるか?疲れた体の休息と、終わったツアーの精算処理、そして次のツアーの準備のために、たとえ繁忙期でも最低でも2-3日は空けたいものです。

が、今年の春の繁忙期はそんなことは言ってられず、あれよあれよという間に手帳はいっぱいになりました(汗)。

それでも助かったのはロングツアーの後は1日空いていること。この1日で終わったツアーの精算処理と次のツアーの準備をしなくてはならないし、同時に疲れた体の休息も…。

そして3月前半から、ロングツアーと、2-6日間等の短めのツアーと、1日の短い仕事が間隔を空けずに数珠つなぎ状態で入っている!よくもまあ、こんなにうまい具合にぎっしりハマったものです。

なぜこんな事になったかというと、休みとして数日空けていたところに小さな旅行会社さんから「お願いします」と泣きつかれ、1-2日の短い仕事がロングの間を埋めるようにスケジュールが埋まりました。

どこも必死でガイドを探してます。

団体ツアーしか入ってない事情

3-4月の私の稼働日は50日。この全てがグループで、FIT(個人客)は一つもありません。

なぜか?というと、それは新人さんの多くがFITを希望するからです。それはまあ理解できます。旅行会社もまた新人ガイドに大人数のツアーをアサインすることはありません。

が、デビューして数年になる中堅ガイドさんの中にも「私はFIT(個人)専門ですから」という人も…。理由を聞くと「グループは怖いから」と言います。「えっ、怖くないよ。みんないい人よ」と私。

個人客に比べるとグループはまとめるのが難しいということは確か。でも、まとめるコツは「慣れ」だし、毎回のお客様のメンツによっても異なります。全員が好き勝手やってまとまらない時もあれば、団結力が素晴らしくてガイドに協力的なグループもあります。

私はFITも好きだが、グループの案内こそがガイドの醍醐味だと思います。

繁忙期に気を付けないとヤバいことになる

ヤバいこととは
‐過労で倒れる→代わりのガイド見つからず→お客様に迷惑がかかる
‐老体酷使で疲労から足腰の不調→足のケガ、腰痛→お客様に迷惑がかかる
‐精算書をためる→自分が困るだけ
‐過労で旅程管理ミス→クレーム→旅行会社に迷惑がかかる→自分のキャリアを潰す
‐疲労困憊でストレスたまる→感じ悪くなる→お客様からクレーム、旦那もとばっちり
‐注意散漫で忘れ物→支払いに関するものは自腹で立て替え
‐注意散漫でモノを無くす→団体のJR券などは再発行が大変!→旅行会社から嫌われる

こうしてリストアップするだけで身が引き締まる思いです。

「そんなネガティブにならず…」ではなく、これらのことを心して臨まないと大変なことになるということです。倒れて他のガイドさんに代わってもらう、これは何年もやってるガイドはみな経験あります。が、この春は異例の超繁忙期。代わりは見つからないということです。

ツアー過密によるミスや健康被害を防ぐには

①精算業務は遅れないように

私の場合、毎回の精算業務が遅れがちで、つい貯めてしまうことが多いです。

なので今年の3月はその日のことはその日に精算書に記入したいですねえ。領収書を張り付ける台紙とノリも常に携帯しよう。そして最終日の夜に仕上げて旅行会社に送りたいと思います。

精算書は以前は手書き式でしたが、最近はどこもエクセルのようなオンライン式で、入力するだけで自動計算されます。が、それだとツアーにiPadを持って行かなくてはならず、私は荷物は増やしたくないんです。というのは荷物が多いのは疲労に直結します(私の場合)。なので泊りのツアーには出張先のホテルで記入できるように精算書を印刷して持って行こうと思います。

そうすれば最終日の夜に業務完結、ツアーとツアーの間の休み1日は次のツアーの準備に充てれますね。

②疲れは貯めない

マッサージローラー。コロコロ転がすと微弱電流が流れるとかるとか

▪ガイドの仕事は肉体労
仕事が連日入ってると悲鳴を上げるのは足腰。

毎日何キロも歩きます。ツアー中は筋肉が凝り固まっているのを感じます。その疲労が取れずに次の日も歩きます。するとどこかに負担がかかります。腰に来る人、膝に来る人、足首に来る人など症状は人それぞれ。

▪足のケガに注意
私は足底腱膜炎をやってしまったことがあります。マラソン選手や競歩の選手に多いケガで、どちらも競技の後半の疲れが出て来る時にやってしまうそうです。

疲れない歩き方もあるけど、それをしても限界を超えてはダメということです。

▪疲れは腰にくる
疲れがたまりギックリ腰になってしまった同僚がいましたねぇ。歩けないレベルでツアーは続けられなかったそうです。胃腸が弱ると背面の腰に負担がかかります。私は一応コルセットは家に置いてます。

▪疲労軽減の対処法
マッサージに行く、自分でマッサージする、ストレッチするとか色々あるが、これらは従来からやってる事ですね。

で、今回導入したいのが
-足湯
 入浴もいいけど、さらに効果があるらしい
-筋膜リリースローラー
 運動をしてる友人が絶賛してきました

筋膜リリースローラーは”硬め”のを購入(写真)。足湯のバケツは現在オンラインで検討中。

なお、この二つは繁忙期が終わってからその効果をリポートしたいと思います。

③紛失物や忘れ物に注意する

これはヤバいです。訪問先の〇〇庭園の入場料が現金でなく旅行会社発行のバウチャーがある場合はそれを渡します。が、忘れたり紛失してしまうとガイドが現金払いしなくてはなりません。

グループが乗る新幹線や特急券は団券といって全工程が一つにまとめられてます。これを失くすとウン十万円の損失です。すぐに再発行してもらえるわけではありません。弁償では済まないかも知れません。

対策として、かなり目立つファスナー付きファイルを買ってきて、そこにすべてを入れます。出したものは必ずしまう、これを徹底します。そしてそのファイルが常にバッグの中にあるかが一目瞭然な状態にしました。

④勘違いや忘れることにより旅程管理ミスに注意

うっかりミス。例えば施設の閉館時間が早いところ、16:30までに入場とかは要注意です。特に知ってる施設への安心は怖いです。着いたら閉まってた!これは勘違いでは起こりうることです。

またコロナで事情が変わり、入り口の道が車が入れなくなっていたりなど、ツアーの準備期間があれば前もって調べて留意しておくだけで違いますね。やはり準備が十分でないとうっかりミスにつながります。

私生活はほぼないと思え

家族の理解
疲労困憊で料理なんかできない、洗濯ものの山、家は荒れ放題…。これはもう仕方ないですね。うちは主人が協力的で理解もあります。女性が仕事をすることに理解を示す夫、繁忙期を乗り切る最大の武器です。

ダイエットは中止
もちろんダイエットして栄養不足で倒れたら大変!外見は二の次。お客様に好感を持たれる身だしなみ、この方が大事です。

繁忙期に私生活はないと思え!
これは先輩ガイドに言われた言葉です。
繁忙期はお客様に捧げます。

お客様にとっては一生に一度の日本旅行なのかも知れないのですから。